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浅田次郎氏の短編集〝月下の恋人〟を読みました。

 上巻、下巻に五編ずつの話が載せられています。

  情夜、告白、適当なアルバイト、風瀟瀟、忘れじの宿

  黒い森、回転扉、同じ棲、あなたに会いたい、月下の恋人

 それぞれが原稿用紙にして三十枚くらいの短編ですが、読み進めるうちに、自分は夢でも見ているのかと錯覚を起こしそうになってしまいます。現実とか常識とかいう言葉がどこかにふわふわ飛んで行ってしまいそうになりました。

 

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